A03:超硫黄分子が担うシグナル伝達

西田 基宏           九州大学大学院薬学研究院/自然科学研究機構生理学研究所・教授

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 本研究では、筋肉の頑健性維持・変容に関わるGTP結合タンパク質(Gタンパク質)のシステイン超硫黄化の役割を解明し、その物理化学的操作により頑健性の高い筋細胞・組織を構築する技術を確立することを目指します。具体的には、レドックス感受性の高いGタンパク質(主に低分子量Gタンパク質のH-Rasとダイナミン様Gタンパク質Drp1)に含まれる超硫黄化されたシステイン(CysSSnH; n≧2)の環境センシングの構造生物学的基盤および過硫黄化による新奇シグナル経路の生理的意義を明らかにします。さらに、ヒトiPS由来心筋細胞も用いて、筋頑健性の増強を主眼とする医療基盤技術の構築を目指します。

 

研究分担者

西村 明幸(自然科学研究機構生理学研究所(生命創成探究センター)心循環シグナル研究部門・特任准教授)

研究協力者

西山 和宏(九州大学大学院薬学研究院生理学分野・講師)
加藤 百合(九州大学大学院薬学研究院生理学分野・助教)