小林 麻己人
筑波大学・医学医療系・准教授
発生は、細胞分化・細胞増殖・細胞死が複雑に組み合って進行する動物にとって最も劇的に変化する過程です。超硫黄分子は生命体に有益な効果をもたらすと同時に有害な影響も与えると考えられています。従って超硫黄分子は、活性酸素と同様に、動物発生において正に負に重要な働きを果たしていると予想されます。本研究の目的は、動物発生における超硫黄分子の機能を明らかにするとともに、その時空間特異的な量的変化を解明することです。戦略には、発生が早く、薬剤処理・ライブイメージング・遺伝学的解析が簡便・迅速にできるゼブラフィッシュを活用します。動物発生における活性酸素シグナルの重要性がわかり、種々疾患の原因解明や臨床応用につながったように、超硫黄分子シグナルの重要性を明らかにし医学応用につなげたいと考えています。